モンキー47
個人評価 | ★★★★★ |
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入手し易さ | ★★★★★ |
初心者向け度 | ★★★★☆ |
価格帯 | ¥5,477 (mlあたり¥10.95) |
ボタニカル |
ジュニパー、ライム、レモン、アーモンド、アカシア、アンジェリカ、セージ、スロー、スプルース、クローブ、ラベンダー、ジャスミン、ナツメグ、カルダモン、リンゴンベリー、シナモン等47種類 |
Floral | ★★★★★ |
Fruity | ★★★★☆ |
Spicy | ★★★★★ |
Herb | ★★★★☆ |
Bitter | ★★★★☆ |
Sweet | ★★★★★ |
さあ、いい加減年貢の納め時ですね。
クラフトジンブームの火付け役であり、こんなタイトルでブログを作るならば、真っ先に書くべき「モンキー47」について書いてみたいと思います。
いまや高級クラフトジンの代名詞とも言えるくらいの知名度を得た「モンキー47」ですが、その歴史を紐解くと第二次大戦の時代にまでさかのぼります。
1909年にイギリス統治下のインドで産まれ、1951年に英国空軍を退役後にドイツのブラックフォレストへ移住したコリンズ氏が、現地の湧き水やハーブを元に、イギリスの飲み物であるジンの独自のレシピを作り上げました。
それからずっと後、2006年にノキアのマネージャーを務めていたシュタイン氏が、そのレシピを発掘し、2008年に蒸溜所を設立して商品化したのが、この「モンキー47」です。
そういった意味では、実に「古くて新しいジン」だったりするのです。
(出典:An interview with Monkey 47 – Yauatcha Life)
ジンの味を決める一番大きな要素は、ボタニカルです。
このモンキー47には、その名の通り47種類ものボタニカルが使われています。普通であれば、10種類ちょっと、20種類でも十分多いことを考えると、その飛び抜けた多さが際立ちます。
しかもただ種類が多いだけでなく、それぞれが絶妙に調和しあって、とてつもなく深い味わいを出している。これは簡単なようで、非常に難しい。
多くのジンは、何かしらの「テーマ性」を持っています。あ、これはハーブの薬味を出したいんだなとか。うーん、このジンはフローラルな風味にしていきたいんだな、とか。うわ、めちゃくちゃスパイシーだな、とかね。
モンキー47にテーマがあるとすれば「完全なる調和」です。
ボタニカルを沢山使えば、当然その個性は薄れていきます。それは下手をすると「ただのアルコール」になってしまうんです。むやみに物語の登場人物を増やしてしまうと、何がなんだか分からないものになってしまう。
モンキー47は、絶妙のバランスで保つことで、完璧なハーモニーが生み出されています。
この先を探して欲しくなるジン
当初わたしは、このジンについての「評価とレビュー」を書く気になれませんでした。
なぜなら「美味しい」以外の感想が出てこなかったからなんですよね。
確かにこのジンは、べらぼうに美味いジンです。でもなぜそう感じるのか。それを文章にするだけの知識も経験も、そこに裏付けられた語彙力も全く無かった。「モンキー47はなぜ美味しいと感じるのか」を解き明かしたくて、色んなジンを飲み比べてきた位かもしれません。
ある程度飲み比べてみて、そしてもう一度戻ってきたいまならわかります。
このジンには、全てのジンの「正解」が詰まっているんですよね。スパイシーだし、フローラルだし、フルーティーだし、ハーブっぽさもあれば、甘みも苦味もちゃんとある。そんなすべての要素がパーフェクトに揃ったジンなんです。
でもね。だからこそ、最初からここに辿り着いて、ここから抜け出せなくなるのはちょっと勿体ない気がするんですよ。
モンキー47がなぜ凄いのかは、いろんなジンを飲み比べてこそ、その凄さがわかります。そしてそうしていると、「これを超えるものを探してみたい!」と強く思うようになるんですよね笑
もちろん初心者にも激推しのジンなのですが、出来れば他のジンと飲み比べしてもらったほうが、その凄さもジンという酒の奥深さも分かるんじゃないかな、なーんて思う一本ですね。
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